Anker Soundcore Mini 3のレビュー【小型かつ音が良くてWeb会議でも使える】
Anker(アンカー)の小型防水BluetoothスピーカーのSoundcore Mini 3を購入してみたのでレビューしていきます。
これまで「Anypro」というメーカーのパッシブウーファー搭載の防水仕様のBluetoothスピーカーを長く使っていました。
久しぶりに卓上のスピーカーを変えてみたくてSoundcore Mini 3を購入したので、音楽や動画、Web会議などに使ってみた感想を綴ります。
Soundcore Mini 3のスペック
コンパクトなサイズ感でありながら、独自のBassUpテクノロジーを搭載し、低域までしっかりと鳴らすことができるというのが売りのモデルです。
- サイズ:約72×72(横幅)×84(高さ)(mm)
- 重さ:約230g
- 防水規格:IPX7(30分間水深1mでいても大丈夫)
- 通信企画:Bluetooth 5
- 充電規格:USB-C(5V=1A)
- 連続再生時間:最大15時間
- 出力:最大6W
外観
デザインはつや消しのブラックのプラスチックかラバー素材が側面と底面で、上部にはグレーで金属素材のグリルとワンポイントのロゴ。
ストラップはなぜか取り外せないですが、可愛らしいデザインにマッチしています。
Soundcore Mini 3の音質
専門家でもなんでもない、一般的な成人男性の音質チェックです。(過去には5.1chサラウンドを構築して映画やゲームをしていたこともあった程度の素人です)
Soundcore Mini 3の音域は、テストサイトで調べてみると下が70Hzくらいから、上は15KHzくらいまで出ている感じです。
音域・低音域
Soundcore Mini 3はフルレンジの小型スピーカーを上に向けて配置し、独自のBassUpというテクノロジーを用いています。
BassUpはAnker独自のチューニングを施したシグナルプロセッサによる調整と、歪の少ないドライバによって実現しているようです。
これにより、低域の迫力を増強することが出来ているようです。
ただ、これまで私が使っていたAnyproのスピーカーや通常のSoundcoreシリーズと比較するとどうしてもパワーが足りないのは否めません。
そのため、低域については忠実な音楽の再現というよりも、小さいながら低域のボリューム感や雰囲気を出すことが重視されています。
中高音
低音域についてはうまくチューニングが施されていて、無理をせずにボリュームを出していますが、中高音についてはどうでしょうか。
小型のスピーカーである故に高音の伸びは十分で、中域も聞き取りやすいです。
これにはBluetoothの接続が強力なこと、ノイズがほぼ無いこと、底面のグリップが強いことも良く作用しているように感じます。
特にボーカルや、人の話す声などが鮮明に聞き取れるのはスピーカーとしてトータルバランスが良いことを表していると思います。
それに伴って、zoomやmeetなどでのWeb会議で利用するとストレスなく相手の声を聞き取ることができるので、PCのスピーカーに不満がある場合の交代要員としても素晴らしく活躍します。
音ズレについて
これは音質とは少し違いますが、動画を視聴しているときに音ズレが結構あるというレビューがAmazonなどでありました。
私も動画を再生しつつ確認してみましたが、個人的な感想としてはそれほど気にならないレベルでした。(Bluetooth5.1まで対応のPCを利用)
ただし、アクション系のゲームなどでは気になってくる可能性もあります。とはいっても、このクラスのスピーカーをゲームで使うという方は少ないでしょう。
搭載されている機能
PartyCast機能について
PartyCastとは、この機能を搭載しているスピーカーであれば2~3台まで同時にペアリングを行うことができる技術です。(実際に試せていないので厳密なことは言えないのですが)
Soundcore Mini 3を2台繋げば擬似的にステレオ再生(実際にはモノラルが2つ)ができ、音場を広げたり実質的な音圧レベルを上げることが可能のようです。
ただ、自分でSoundcoreシリーズをいくつも購入するのがメリットとなるパターンが多いかは疑問ですね。
各部屋に同シリーズのスピーカーを置かれるといった場合などで活用する機会があるかもしれません。
Soundcoreアプリについて
Mini 3では、Mini 2までは非対応だったSoundcoreアプリに対応し、イコライザーをカスタマイズ可能です。
アプリの使用のためにメールアドレスとパスワードを登録し、二段階の認証を行う必要があります。
そしてアプリを開くとヘッドホンとスピーカーから機種を選びます。「スピーカー」の「More」のところにMini 3は隠れています。
ここで設定できるのは音量調整と、音楽の再生、一時停止、電源を切ること(ONはできない)、BassUpのON/OFF、イコライザーの調整です。
イコライザーはデフォルト、ボイス、トレブルブースト、バランスの4タイプに加えて、カスタム設定では80Hz~13kHzまでの9箇所を任意に調整可能です。
ただ、このクラスのスピーカーでイコライザーを弄ってどうこうするというのはあまり機会がないかもしれません。
注意点としては、Windows等のPCとの接続で細かな調整はできない点です。
対応しているのはAndroidかiOSのみとなっています。Mini 3は気軽に持ち出してどこでもそれなりの音を提供できるというコンセプトのようですね。
防水性能について
Soundcore Mini 3が特に持ち運びに適している要因の一つはIPX7の防水性能です。防塵性能が無いのがちょっとだけ残念ではあります。
ただ、充電部分などをしっかり閉じておけば野外での使用もほとんど雨など気にせずに使用できます。
水没させても浅ければほとんど問題のないレベルの防水性能をもっているので、お風呂での使用などもOKです。
それと、もともと取り付けられている(外せない)ストラップも意外と使えるもので、デザイン的にもそれほど美観を損なうことは無いです。
マイクの性能
マイクの性能は正直微妙でした。Web会議のために少し使ってみましたが、かなりこもった音しか届きませんでした。
PC用としてマイクを利用するには少々役不足だと思われます。トラブル時の緊急用で付いている、と思うくらいが良いでしょう。
私は普段Web会議で使うのは、ロジクールのC270nという2,000円程度のウェブカメラと、これに内蔵のマイクです。
C270nは結構おすすめな安いWebカメラ兼マイクなのでレビュー記事も参考にされてください。現在はこれと、スピーカーとしてSoundcore Mini 3を使っています。
また、コスパの高いサンワサプライ製のUSBマイクもビデオ会議などで使いやすくておすすめです。こちらは友人からレビューさせていただきました。
AnyproのBluetoothスピーカーと比較
Anypro Q1という中華製のスピーカー(当時価格6,000円程度)との比較をしてみます。
このスピーカーはAnker Soundcore 2と同じ時期に発売され、音質はSoundcoreシリーズと互角以上のスピーカーで、個人的に気に入っていました。
音域の広さはAnypro Q1
Soundcore Mini 3のサイズでは低域の力強さや表現力は限界があります。もちろんこの大きさにしては十分な性能ではあります。
とはいえ、デュアルスピーカーにパッシブラジエーターを搭載しているAnypro Q1やSoundcore 3は明らかに低域の深みが違います。
さらに価格の高い値段帯のBose SoundLink(1万円以上)などではさらに全体のバランスの良いサウンドになります。
Soundcore Mini 3の低域のリアリティや厚みなどは、小型スピーカー故の限界があるので過度な期待はできないと思ってください。
BluetoothやノイズはAnkerが強い
AnyproのスピーカーはBluetooth 4.0であり、接続時に少しのノイズが乗ります。
Soundcore Mini 3はMini 2のBluetooth4.2からBluetooth 5.0となり、接続の速さや強さ、ノイズの無さはレベルが上がっています。
特に、音量を下げてもクリアな音質が保たれるのはAnkerの高い技術を感じさせるものです。低音量でも人の声がしっかり聞き取れる点がGoodですね。
現行ではSoundcore 3も良い選択肢
Anker Soundcore 3(Amazonのリンク)
Anypro Q1はすでに絶版となっているため、現在このクラスのスピーカーを狙うなら、価格が5,000円程度のAnker Soundcore 3は鉄板の商品でしょう。
再生時間が最大24時間と圧倒的で、音域についても結構低音までしっかり出すことができるため、しっかり音楽鑑賞ならこっちですね。
まとめ
Soundcore Mini 3は価格が3,500円~4000円程度でかなり手頃です。
また、音質では大きいサイズのスピーカーには敵いませんが、マグカップ程度の大きさしかないMini 3は持ち運びなどに圧倒的に便利ですし、防水性能も十分です。
個人的には、Soundcore Mini 3は人の声の聞こえ方がとても自然なため、Web会議などでの利用にも適していて重宝しています。
このサイズ感、取り回しの良さ、音楽を低域までほどほどに再現できる部分などが利用用途とマッチするならMini 3はおすすめできるBluetoothスピーカーです。