Satechi スリム X1のレビュー【ほぼテンキーレス Magic Keyboard スペースグレイ】
キーボードの沼に入り込んでしまい、今回はSatechi スリム X1というBluetooth 薄型パンタグラフキーボードを買ってしまいました。
Satechi Slim(スリム) X1は金額的に安くは無いけれど、質感や機能などが十分満足感のある商品でした。ちなみにAmazonで1万円程度です。
Satechi スリム X1の良い点
パンタグラフキーボードで最高クラスの質感
Satechi スリム X1はApple純正のMagic Keyboardのテンキーレス・スペースグレイバージョンのような色合いと質感になっています。
背面もアルミでSATCHIのロゴやゴム足がある |
Apple純正のキーボードは触ったことしかないですが、このサイズのスペースグレイ版が発売されていないので、このキーボードが人気になるわけですね。
電源のスイッチもApple純正を意識している |
全体的に「非常に良い」デザインはスペースグレイのMacBookとの相性が抜群に良く、電源スイッチもApple製品のデザインをほぼ完全に踏襲していますね。
付属品は充電用のケーブルと簡単な取扱説明書、そして裏面に取り付けてキーボードの角度を付けるためのゴム足です。
箱にも高級感があってApple製品を意識したようなスタイリッシュさを醸し出していますね。
ノートPCと同じ感覚で打ちたい方にピッタリ
特にMacBookの打鍵感に近いものを選びたくて検索していると、このSatechi スリム X1に行きつきました。
しっかりとした剛性感と、キータッチの軽やかさはMacBookの2015年モデルと非常に近いなと感じました。
また、最近のM1 MacBook Airとも感覚は似ているのでMacBookユーザーならほとんど違和感なく使うことが可能です。
Bluetoothで3台同時に接続可能
Apple Magic Keyboardにはない特徴としてBluetoothで3台までの端末にペアリングできる機能があります。
これは結構いろいろなキーボードに搭載されている機能ですが、便利です。Fnキー+1・2・3キーで切り替えられます。接続もスムーズでストレスはないですね。
バックライトも搭載している
バックライト最大輝度の状態 |
バックライトがあることも純正のMagic Keyboardとの違いです。暗めな環境でバックライトがあると結構役立つ機能です。
また、バックライトによってさらにスタイリッシュに見えるという追加効果もありますね。10段階の明るさ調整機能付きです。
打鍵感も良好
これらのおまけ要素(同時接続やバックライト)もなかなか便利ですが、やはりデザインと共に打鍵感がSatechi Slim X1の魅力です。
もちろん、打鍵感という一点で考えるとメカニカルキーボードが選択肢に入ってくるわけですが、薄型で打ち心地が良いというのがなかなか難しいんですよね。
低価格で有名メーカーからも薄型パンタグラフキーボードが発売されていますが、打鍵感が良いものは少なく、たまに使うなら許せるレベルが多いです。
Slim X1の価格帯はパンタグラフ式としては高めなだけあり、やはり打っていても心地が良いです。
キーボード全体の剛性感が高いのも相まって安定感のあるしっかりとした打鍵感を得ることができています。
スリムキーボードとして使い勝手が良い
サイズがコンパクトで重さも比較的軽量(28.3×11.43×0.99cm 294 g)なので、取り回しは非常に快適です。
iPadと一緒に持ち歩いて使用するなどにもピッタリなサイズと重さですね。
iPad Air 3と組み合わせてもしっくりくる |
特に11インチや12.9インチのiPad Proなどとの相性は抜群にいいと思います。上の写真はiPad Air 3(10.5インチ)と組み合わせた状態です。
違和感なくApple製品と馴染みますね。加えてコンパクトかつ剛性が高いアルミ製という点でも高評価なキーボードだと感じます。
気になった点
バッテリー持ちがちょっと微妙
バッテリーの駆動時間はそれほど長くなく、数日から数週間くらいの持続力です。Magic Keyboardは約1ヶ月くらいは持つので、ちょっとデメリットですね。
充電はUSB-C端子 |
自動OFF機能もあるとはいえ、バックライトを使っているとどうしても早くバッテリーが切れてしまうようです。
部屋が暗くないならバックライトを温存しておけばバッテリー持ちも良くなります。ただ、このバックライトが綺麗なので付けておきたくなる気持ちもありますね。
US配列しか選べない
Satechi スリム X1はJIS配列は選択できずUS配列のみなのでこの点でも好みというか選択肢に入らない場合があるでしょう。
例えばMacBookが日本語配列である場合、US配列と混合となり作業効率の低下を招く場合があります。(記号キーの配列などが異なる)
また、基本的にMac用の配列になっているため、Windowsでも接続は可能ですが多少使い勝手が悪くなります。
iPadに接続して使う場合にはMacの配列が無難なので相性が良いです。
他のキーボードと比較してみる
M1 MacBook Air(2020)との比較
上がMacBook、下がSatechi Slim X1 |
非常に質感や配列が近いMacBook Airと比較してみます。申し訳ないことに私のMacBookはJIS配列になっているので厳密な比較ができません。
キーボード全体の横幅、縦幅はほぼ一緒でキーの大きさだけが若干異なり、Satechi Slim X1の方がちょっとキーが大きめです。
MacBookはスペースグレイですが、色合いも非常に似ています。キーボード部分はSatechi製の方がちょっと暗めですね。
キータッチもとても近いですが、MacBookの方が若干軽いタッチでSatechi Slim X1はちょっと重めでストロークもほんの少し深いです。
バックライトの光り方も似ています。おそらくUS配列のMacBookと並べると矢印キーの左右以外はほぼ一緒の並びになるでしょう。
Satechi Slim X1はMacBookと同じような打ち心地でスペースグレイの外部キーボードを使いたい方にターゲットを絞っているのが伝わってきますね。
ロジクールK380との比較
比較してみると、高級感という面でSatechi スリム X1は圧倒的です。質感という面ではロジクールK380は全く歯が立ちません。
ただ、打鍵感、打ち心地という点では好みのレベルかなと思うくらいにK380も善戦します。
Satechi製が比較的カチッとした、MacBook感のあるイメージで、ロジクールK380はしっとりしていて若干軽いキータッチです。
キーの形状も異なり、Satechi製は正方形ですがロジクールは丸いです。これも好みが分かれるところです。さらにUS配列かJIS配列かの違いもありますね。
サイドから比べてみるとSatechi スリム X1の薄さがわかります。とは言ってもこの数ミリの違いが打鍵感などにはそこまで影響なさそうです。
また、値段差が倍以上もするので、比較してしまうとSatechi スリム X1が良いはず。という結論になる気はしますが、コスパ的にはロジクールK380も頑張っています。
接続の切り替えがボタン1つでできる点やBluetoothの安定性、電池持ちなどはロジクールが上回っているようにも感じます。
ただ、バックライト搭載であったり全体的なスタイリングの美しさや、アルミの質感の高さはやはり値段をかけるだけの価値はあると感じさせてくれますね。
ロジクールK380の詳細レビューもしています。
まとめ
Satechi スリム X1は優秀な薄型キーボード
Satechi スリム X1は質感の高さとMacBookに近い打鍵感から、薄型でMacに合わせたスペースグレイのカラーが欲しい場合には一押しのキーボードです。
US配列しかなくバッテリー持ちがちょっと悪いとはいえ、バックライト搭載でマルチペアリングが可能などApple純正を上回る使い勝手が魅力です。
Magic Keyboardと比べて価格も安いので、Mac用のBluetoothキーボードとして確実に選択肢に入れて良いでしょう。
打鍵感重視ならメカニカルキーボードもあり
Satechiのキーボードも薄型タイプとしては十分な打ち心地の良さを誇っています。
ただ、メカニカルキーボードの打鍵感も捨てがたいものがあります。コスパ重視ならWENRUI RK61はなかなか良いです。
コスパガン無視の高級ゲーミングキーボード G913 TKLは質感から性能まで圧倒的でした。
追記
キーボードの沼に入り込んでしまっていろいろと買い漁ったのですが、結局行き着いたのは「ロジクール MX Keys Mini」でした。
同じパンタグラフ方式の薄い形状で価格はSatechi スリム X1よりも数千円高いですが、バッテリー持ちの良さと打鍵感が好みでした。
Satechi スリム X1もとても良いキーボードで、質感は同レベルだと感じます。最後は好みの部分が大きいですね。
私はMX Keys Miniでキーボード沼から脱することができたのでレビュー記事もしっかり書いています。