ぺリックス PERIDUO-712Bのレビュー【マイナーなキーボードマウスセット】
Perixx(ぺリックス)というドイツのブランドが作ったコンパクトキーボードとマウスのセットがなかなか良い出来だったのでしっかりレビューします。
ちなみにAmazonで入手可能ですが、超マイナーなのでおすすめ等に出てくることはほぼない製品だと思います。
「PERIDUO-712B」というモデルで、US配列とJIS配列版、さらにワイヤレスと有線の4タイプから選ぶことができます。
購入したのはJIS(日本語)配列のワイヤレス版で価格は約3,000円、マウスもセットで安いけど「キーボード何個買うの?」という問題は残ります。
Perixx(ぺリックス)ってどんなブランド?
実はぺリックスのマウスを以前レビューしたことがありました。
ドイツのブランドだけあり、トラックボールマウスが非常にサイズが大きく、あまり日本人向けでは無い印象を受けていました。
このぺリックス製のトラックボールマウス用の「ボール」の評価が高くて、ロジクールのトラックボールマウスと合わせて使うような技があったりもします。
ぺリックスはマウスやキーボード、そのほかの周辺機器でちょっと変わったものを売っています。
キーボードを買うのは初めてでしたが、作る製品自体はしっかりしていて日本の正規代理店もあるので安心感はあります。(謎中華製品とは違う)
PERIDUO-712Bの詳細
今回のPerixx PERIDUO-712Bですが、さすがにキーボードは標準サイズで作ってくれていて、JIS配列も販売されています。
また、マウスも比較的小型で、日本人でも大丈夫そうなサイズ感でした。
今回ワイヤレスの日本語配列モデルを選びましたが、キーボードとマウスを1つのレシーバーで動作させられるお手軽仕様です。
キーボードだけ欲しくてもワイヤレス版はなぜか無いです。(どこかに売っている可能性はあります)
ロジクールでも似たような製品がありましたが、質感やデザインなどは結構異なりますね。
キーボードのスペック
- キー数:79
- キータイプ:メンブレン方式
- キーストローク:約3mm(2mmが動作点)
- キーピッチ:約19mm
- サイズ:291x138x20(mm)
- 重量:約300g
- 駆動方式:単3乾電池1本
- 対応OS:Windows
- インターフェイス:2.4GHz無線
- スタンド:1段階
マウスのスペック
- サイズ:104×62×34(mm)
- 重量:約75g
- 解像度(dpi):1200
- ボタン数:3(左右クリック+ホイールボタン)
※しっかり技適マークあり(外箱と説明書内に記載)
キーボードのレビュー
サイズ感とキー配列
ギリギリまでキーをそぎ落としたコンパクトなキーボードでありつつも最低限のキーはしっかり確保されています。
また、キーピッチもほぼ通常の19mmが確保されています。(Fキーや矢印キー周りは小さい)
配列も一般的なJIS(日本語)配列で癖がなく、右下に矢印キーがほぼ同サイズで並んでいるもの特徴。
この無難なキー配列とサイズ感は個人的には結構ありだと感じました。
エレコムやバッファローなどのコンパクトキーボードで配列がおかしい場合が結構多いので、これは貴重な存在です。
右下が若干窮屈ですが、矢印キーをほぼ同サイズで配置しているのは高評価。
ただし、右シフトキーが犠牲になって小型化しているので右シフトを多用される方には厳しいかなという印象。
※Amazonの画像では上矢印キーと右シフトキーがくっついているように見えますが、実際は分かれています。
Amazonの商品画像より |
Amazonの画像はおそらく画像処理で配列を書き換えているようで、こんな謎の配列ですが、実物はしっかり分かれているので問題ないです。
また、Fキーはそのまま押すとファンクションキーとして動作し、左下のFnキーと同時押しでメディアキーとなります。
ほかにも白印字されている表記はFnと同時押しで動作させます。
接続方式はワイヤレス(2.4GHz無線レシーバー)と有線から選択可能です。
このスタイルでUSBレシーバーの無線タイプが少ないですよね。Bluetoothは多いのですが…(BIOS画面をいじる機会が多くてUSB無線を探していました)
打鍵感
これまで数十のキーボードを触ってきましたが、PERIDUO-712Bの打鍵感はまあまあ。という具合です。
メンブレン方式で薄型という静音性に優れる設計になっています。
ノートPCで使われるようなパンタグラフの超薄型(1~2mm)と比べると深めのストロークです。(約3mm)
キートップは薄型ですが標準的なスタイル(シリンドリカル・上面が少しへこんでいる)です。
加えてキーの重さはちょっとあり、比較的しっとりと重めの打鍵感というイメージです。
打ち心地の軽いノートPCのキーボードやメカニカルの赤軸で慣れていると結構重く感じるはずですね。
また、EnterとSpaceキーは若干スタビライザー音がカチャカチャ鳴ります。ほかのキーはかなり静音。
マウスのレビュー
セットになっているマウスは、通常利用では不満がでることはあまりないレベルの製品です。
本当に一般的な3ボタン+スクロールホイールでしっかりカチカチ鳴るタイプです。
トラッキング性能も1200dpiの恐らく光学式(赤色LED)センサーで標準的な性能です。
デザインや握った感じはまあまあ
デザイン的には小ぶりで握りやすく、クリック音さえ気にならなければ問題なく利用できるマウスですね。
キーボードと合わせての濃い目のレッドがいい感じにアクセントになっています。
このマウスがセットになっていて合計3,000円程度なら十分満足できる気がします。
私はマウスは使わないですけれども(静音マウスが好み)たまに使うにはちょうどいいです。
また、無線モデルはUSBレシーバーを1つで両方動作するので、自作PCの初期設定などで使うにもコンパクトでGoodです。
薄型パンタグラフキーボードと比較
手元にあったE-winというメーカーの薄型キーボードと比較してみます。
この手の薄型キーボードはエレコムやバッファローなどからたくさん出されています。
並べて比較してみると、サイズ感は高さ方向以外ほぼ同じ感じです。
パンタグラフ方式の薄型キーボードはほとんどノートPCのキーボードと打ち心地が変わらないです。
この浅い打鍵感に慣れておられるなら、薄型コンパクトキーボードのほうがしっくりくるでしょう。
全体的に1cm程度ぺリックスの方が高い |
PERIDUO-712Bはメンブレン方式を採用していて、キーストロークが3mm確保されているのでしっかり打っている感があります。
これも好みが分かれるのでなんともいえないのですが、個人的には少しストロークがあったほうが好きではあります。
ただし、やはりデフォルト状態ではちょっとキーが重めな気がするのでサクサクと軽く打つよりもしっかり押し込むようなイメージが強いです。
個人的にはもう少し軽めの打鍵感が好み。ということで分解して改造を始めます。
打鍵感を軽くする改造
分解も簡単そうだったので、中身を開けて軽い打鍵感に調整できないか改造を試みてみました。(非推奨の危ない作業なのでおすすめしません)
作りはシンプルで、裏蓋を開けるとすぐに基盤とメンブレンの構造が出てきます。
キーボード側の裏面を見ると、各キーのガイドになっている部分がかなり長く取られている様子。てストローク部分にはもともとオイルが塗布してありました。
このガイドの部分を半分くらい裏面からカットするという強引な手法で抵抗を減らして打鍵感は軽くできました。(超非推奨)
最後にオイルを塗布して組み上げると、通常よりも打鍵感が軽くなり、私好みに近づきました。
(最近ガジェットを分解しては補修したり色々しすぎて、新品をバラす抵抗感は無くなっています)
もともと軽い打鍵感が好きなのでこのような無謀な改造をしましたが、かっちりした打ち心地が好みの方はもちろんそのままでOKでしょう。
というか、もしもっとソフトな打鍵感が好みなら、ロジクールから出しているほぼ同じ構成のキーボードマウスセットが無難にいいですね。
ロジクールのほうがさらにおもちゃ感が増すので、デザイン重視ならぺリックスなんですけどね。
まとめ
Perixx(ぺリックス)PERIDUO-712Bというマイナーなキーボード&マウスをレビューしてみました。
まとめとしては…
- 日本語配列 or 英語配列が選べる
- USBレシーバータイプの無線
- コンパクトだけど癖のない配列
- デフォルトでは重めのしっとりした打鍵感
- 一応使えるマウスとセットで結構安い
- ちゃんと技適も通している
以上のような特徴を持っているキーボードマウスセットです。
ワイヤレスでコンパクトな標準的JIS配列の静音性の高いキーボードを探しておられる方におすすめですね。
購入時は有線・無線とUS配列・JIS配列を間違いなく選択するようご注意ください。