ARGBケースファン「Novonest upHere EN1207-5」レビュー【5個セットでコントローラー付き】
自作PCにアドレサブルRGBファン5個セットを購入して取り付ける、完全趣味の改造を行いました。
私はそもそも光るファンは無くても良い派なのですが、光らないのもちょっと寂しい気もしてきました。
ということで、3つあれば十分なケースファンですが、この際なので付けれるだけ付けるために5つセットを購入。
中華製品でARGBファンについての注意点もいくつかあったのでまとめてみます。
購入した製品
「Novonest upHere 120mm 4PIN PCケースファン 5V 3PIN ARGB マザーボード AURA Sync同期対応 5本1セット【EN1207-5】」
つまりは、12cmのPWM4ピン+5V3ピンのARGB対応ケースファン5個&コントローラーセットです。
Amazonで5,000円弱で購入しました。(セールも何もない価格)
じつはこの中華ブランド「Novonest」の商品展開は非常に幅広く、120mmで6ピンRGBファンというのもあり、そちらはちょっと安め。
汎用品ARGBファン「PWM制御用4ピン+ARGB用3ピン」
最近の汎用性の高いARGBファンはPWM4ピン(回転制御用)とARGB用3ピン(ライティング制御)の2つの線が出ています。
これに加えてファンを数珠つなぎにできるような線がプラスで出ているパターンもあります。
コントローラーにも種類があり、4ピンと3ピンの両方を差し込んで一括で回転とライティングを制御したり、ARGBだけを制御するタイプもあります。
汎用性の高い「PWM4ピン+5V3ピン」のARGBファン&コントローラーであれば、ほとんどがマザーボードとの連携が可能で、ファンだけでも利用可能です。
それで今回「PWM制御4ピン+ARGB3ピン ファン」×5とコントローラーセット(SATA電源・マザーボードとの連携可能・スイッチ付き【EN1207-5】)を選択しました。
もしもマザーボードにARGB3ピンの端子が備わっているなら、そこから分岐させて各ファンを制御するのがベターです。
私の使っているマザーボードにはARGB用のピンはなかったため、ライティングの制御もできるコントローラーも同時に購入しました。
独自?旧?規格の6ピンファンについて
Amazonで価格の安いRGBファンは「6ピン設計」が多いです。これは昔の規格のひとつなのか、独自の規格のようで注意が必要です。
価格の安さで6ピンファンを購入した場合、専用のコントローラーでしか動作せず、PC側での回転数制御やARGB操作もできないパターンがあります。
そのような製品の多くが遠隔操作可能なリモコン付きが多く、リモコンでライティングや回転数を制御します。
そして「ファンだけでは使用不可」「マザーボードとの同期不能」「回転数制御不能」な場合もあるので注意です。
ほかにも、虹色に光っている画像を使いつつも色固定発光というパターンもあり、結構難解です。
非常に前置きが長くなりましたが、実際の製品のレビューをしてみます。
Novonest upHere【EN-1207‐5】のレビュー
光り方はとても綺麗
upHereのARGBファンはファンの外周だけが光るモデルで、非常に綺麗な発色でムラもありません。
ファン部分が光るモデルもありますが、好みの部分が大きいですね。個人的には外周が細く光るくらいで十分かなと思います。
※3秒リセットスイッチ長押しでライティングを消せます(マザーボードとの同期でもある)
ちょっとした問題点:白の常時点灯がない
付属のコントローラーだけで50種類もの点灯方法があって、自分で選ぶことができるのですが、正直あまり使えない?発光パターンも多いです。
そして、単色発光のパターンが少なめで何故かホワイト、白の単色発光が無いです。「初期不良で私のだけ」という可能性もありますが恐らく仕様でしょう…
個人的には深めのブルーか明るめのブルー単色で統一するのが好きです。
PCに取り付ける
PCにファンを取り付けるために、まずは四隅にラバーを貼っていきます。1個につき裏表で計8枚、5個で40枚…
まずはフロントパネルに2つ取り付けます。取付用のねじもしっかり付属。ケーブル長はすべて50cmとなっています。
付属のコントローラーは結構サイズが大きいので、裏配線などにそれなりのスペースが必要です。
コントローラーの厚みは約15mmあり、裏面に両面テープが貼られています。ファンは最大7つまで接続可能です。
付いているケーブルは、マザーボードに挿すPWM4ピンとARGB制御用3ピン、電源につなぐSATA端子、ライティングを変えるリセットスイッチです。
リセットスイッチは大体のPCケースにあるので、それをここに配線すればリセットボタンでライティングを選べます。
ただし、そうすると本当のリセットスイッチは?となりますね。これは「自力でなんとかして」ということのようです。
私のPCケースはもともとLED用スイッチがあり、それに差し替えています。
とりあえず3つを接続して照らしてみました。これでも十分かな…
上部にも排気方向で2つ取り付け。とにかく綺麗ではあります。
5つ付けるともうゲーミングPC感は十分。(中身は第4世代Intel Core i5とGTX1060)
正直、冷却的にも過剰すぎるので、完全に見た目に全振りなケースとなりました。ファン3つで十分なんですね。最悪リアファンだけで十分か…
自作木製セリアPC2号機に取り付けてみる
自作した木製小型PCには、サイズ的に2つくらいが限界かなといった感じで、無理やり搭載してみました。
100均の半透明カバーを付けてみると、LEDの点灯部分がよくわかる見え方になり、配線的にもカオスな状態になりました。
ファンの性能
今回は見た目と値段で選んだので、ちょっと不安なファンの性能(風量や静音性)もチェックします。
公称値としてはファン回転数が900~1700±10%rpm、風量は12.79~69.51CFD、ファンノイズは7.9~21.4dBA。耐久性は4万時間。
実際にPWM制御で回転数を調べると最低800rpm、最大1600rpmくらいでした。全開で回るとサーッとうるさめですが、1000rpm以下に調整すれば比較的静かです。
ただ、本格的に静音性を追求する場合、若干の軸音(チリチリ音)が鳴るのが気になるかもしれません。
風量については計測器が無いので正確にはわからないですが、サイズのWonderSnail(最大2400rpm)と比べて同回転数なら大差ない感じです。
私のPCスペックでは、温度の変化を感じることはできなかったですが、5つのファンを適正に取り付ければエアフローも当然良くなるでしょう。
取り付けの注意点
電源からSATAケーブルをコントローラー側と接続。そしてコントローラーに付属のファンを挿してPCの電源を入れると回転&点灯します。
つまり、マザーボードとの接続は一切しなくても全開回転(約1600rpm)かつRGBのコントロールは可能です。
ただ、このままでは結構うるさいのでマザーボードのPWM制御を効かせたいです。
ファンのPWM制御について
回転制御のために読み取っているのはFAN1のみで、他はそれに合わせた速度で回転します。
また、FAN1にファンを接続していないと、エラーとなり読み取らなくなるようです。マザーボードによっては起動時エラーが出ます。
マザーボードのSYS FANがPWM制御ならFAN1に1つファンを刺して、ほかは自由に使えます。
私のマザーボードは設計が古いのでPWM制御がしっかり効くのはCPU FANのみだったので、そこにコントローラー本体から伸びるのPWM4ピンを挿しました。
そして、CPUクーラーのファンはサイズ製だったので、そのPWM4ピンをFAN1に挿します。(PWM制御のファンならOKな様子)
そのほかのファンは位置的に挿しやすい場所に取り付けて同時にARGB3ピンもつなげればOK。
ファンの最低回転数を下げたい場合
このファンの回転数はPWM制御で800~900rpm前後が最低です。(パッケージに記載の通りです)ただ、個人的にもう少し回転を下げたく思い、以下のパーツで対応しました。
「SilverStone PWM制御 ファン回転数減速ケーブル SST-CPF05 2個入り」
これを利用して20%程度回転数を減速させることができました。(約900rpm→約700rpm)
同時にPWM制御も効くようにできているので、騒音を限界まで抑えたい場合におすすめです。
注意点としては、減速用ケーブルを付けてファンが回らなかった場合には、この抵抗があることによって電流が流れ続けてしまうので端子が非常に高温になって危険な点。
なので、ファンハブとファンの間に接続することが望ましいでしょう。(ファンの個数分減速ケーブルが必要になってしましますが)
そもそもマザーボードの4ピンとファンハブの間に接続しても動作しませんでした。この回転数制御方法は多少リスクのある改造なので自己責任でお願いいたします。
ARGB制御のクセ
付属のコントローラーを使った場合はPCを再起動したりしても、直前に行った設定が記憶されています。
しかし、マザーボード側のARGB3ピン(AURA Syncなど)に接続した場合、再起動時などに同期されないパターンがあるようです。
※リセットスイッチを3秒長押しで毎回同期させる必要があるとのこと。(私のマザーボードでは検証できませんでした)
即同期させるなら別途ARGB3ピンの分枝ケーブルで接続したほうがいいでしょう。
私のようにマザーボードにARGB3ピンの端子がない場合は、リセットスイッチを使って50種類の光り方から選択する感じになります。
まとめ
Novonest upHere 120mm ARGB 4+3ピン【EN1207-5】は汎用性を保ちつつ比較的低価格で、しっかり綺麗にライティングを楽しめる製品です。
中華製ファンは特に「4+3ピン」なのか「6ピン」なのかに注意しながらの購入をおすすめします。
EN1207-5は、ファン5個セットで5,000円弱と、ファンだけでも十分コスパの高い製品なので結構良いと思いますね。
なぜかファンだけでの販売がない?(どこかにあるかも)のですが、後々システムを入れ替えても流用できるARGBファンなのもGoodです。
今回「夏に向けてファンを増やしてPCも部屋も涼しくするためです」と妻に言いながら購入しました。(電気代だけ上がるかな…)
ファン単品なら「Thermalright TL-S12」がおすすめ
左がTL-S12、右がupHere |
その後発見した「Thermalright TL‐S12」(Amazonで約1,000円)は、LEDの点灯がさらに細くて綺麗。ファン回転数も400rpm程度まで落ちて静音性も高いです。
端子は回転制御用のPWM4ピンとARGB5V3ピンと、数珠つなぎできるコネクタが繋がっています。ファンの質感やデザインも良いのでシックでオシャレ。
ARGBのコントローラーがすでにある場合やARGB用3ピン端子がマザーボードにあるならかなりおすすめです。ただし風量はあまり期待できない点だけは注意です。
Thermalright TL-S12の詳細レビューもしています。
ARGB制御にはZALMANのコントローラーもおすすめ
Novonest upHere EN1207-5に付属のコントローラーはファンの増設も可能ですが、サイズが若干大きくて、カラーバリエーションが多すぎるというちょっとした難点があります。
ZALMANの「ZM-4PALC ARGBコントローラー」なら、純粋に4つまでのARGBファンのライティングだけを制御できます。パターンも絞られていて価格も手ごろ。
また、各社RGB Syncでの制御が可能で、Novonest upHereのコントローラーと同じくリセットスイッチを使ってパターンの変更もできます。
コントローラーとファンのトータル金額ではNovonest upHereの製品より、ちょっと高くつくのですが製品のクオリティはこちらが高くておすすめですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。