Arteck HW305 ワイヤレスキーボードのレビュー【廉価版MX Keys Miniです】
なぜか定期的に買ってしまうキーボードレビューです。今回は「Arteck 2.4GHzワイヤレスキーボード HW305」ですね。
まったく案件とか来ないですので、いつも通りの自腹レビューとなります。
Arteck HW305の詳細
キー配列
Arteck HW305は、JIS(日本語)配列の薄型パンタグラフ方式のコンパクトキーボードです。
基本的に癖のない日本語配列のキーボードでキーピッチは一部記号キーを除いて19mmと一般的です。
F(ファンクション)キーはFnロックで使うこともできます。デフォルトでは通常でFキー動作、Fn+Fキーでメディアキーとして動作します。(私の購入時点での設定)
Fnロックを行う(Fn+F12)とこの動作が逆になります。右上のLEDで状態がわかります。消灯時はFキー動作、点灯時はメディアキー動作となるようです。
サイズ・重量・デザイン
サイズはとてもコンパクトで実測で約285×118×20(mm)でした。右上にインジケーターランプや電源スイッチが配置されています。
重量は316gとまあまあ軽量です。薄型キーボードで強度が低いと中央がたわんでしまう物もありますが、HW305は十分な剛性が確保されています。
デザイン的にはよくある薄型のパンタグラフ方式キーボードですが、キートップに凹みがあるのはロジクールMX Keysと似ています。
バッテリー内蔵なので、背面にあるカバーはUSB子機を置いておくためのスペースです。※しっかり技適も通していますね
価格
Amazonにて2,000円台で買える比較的リーズナブルな製品です。Arteckのキーボードはどれも価格が安くて助かります。
Amazonレビューも結構高くて、いい製品なんだろうなとは思っていましたが、実際に使ってみてもコスパの高いキーボードだと感じましたね。
2.4GHz無線接続
接続は専用のUSB子機での無線で、WindowsPCで使う場合に個人的にマストに近い接続方式がこの2.4GHz無線です。
※薄型日本語配列キーボードでUSB子機の2.4GHz無線方式は珍しい
この方式は、自作PCをする際に有線接続と同じ扱いになるのでBIOS操作も可能などといったマニアックな使い方もできるのが良いです。
また、WindowsではBluetoothキーボードでスリープ解除ができなかったりするパターンも多かったりするので最近は子機タイプを選びがちになっていますね。
もちろん、Bluetoothでも最近は接続安定性も十分高いので文句はないのですが、2.4GHz無線は気持ち的にも安心感がありますね。(iPadやMacBookに繋げるならBluetoothがいいです)
ということで、Windows向けのキーボードですね。配列もWindows用が印字されています。(Macでも使えなくはない)
打鍵感
毎度格安のキーボードでも打鍵感を重視してレビューするのですが、Arteck HW305はパンタグラフ方式でキーストロークは短め。
打鍵感は価格が5倍くらいする、ロジクールのMX Keysに非常に近く、ほとんど同じような設計。
特にキーストロークと押下圧についてはほぼ完全にコピーしたと言えるでしょう。
つまりは打鍵感は結構いいってことですね。安くても良い製品を真似ればそれなりのものが完成するわけです。
あんまりやりすぎると怒られるのでしょうが…(中国製品はなんでもあり感は否めないですけどね)
打鍵音は若干安っぽい
やはりMX Keysとの比較になるのですが、打鍵音・タイピング音については値段相応というレベルです。
通常のキーもそれなりに打鍵音が鳴るのですが、特にEnterやSpaceなど大き目なキーのカチャカチャ音が大きめです。
キーのガタつきが少しあり、全体的な作りも価格を抑えたものになっているので、ここはしょうがないのかもしれませんね。
充電はUSB-C
リチウムイオン電池内蔵で、フル充電で約6か月(1日2時間の使用)というメーカーの謳い文句となっています。
充電後しばらく毎日利用していますが、すぐにバッテリーが切れることはないですね。(検証に時間がかかりそうです)
USB-Cでの充電なのはもはや基本ですよね。中華製品もほとんどがUSB-Cに対応していますね。
Arteck HW086との比較
同じArteckのおしゃれなHW086はUS配列好きの方にピッタリではある超薄型キーボードです。以前にレビューしていました。
このキーボードは2.4GHz無線とBluetoothの2バージョンが発売されています。背面がヘアライン加工のステンレス製という謎の高級感があります。
このキーボードはUS配列だけでしか販売されていないという点と充電端子がMicro USBである点がデメリットといえます。
全体に非常に薄く、印字もシンプルでいいのですが、JIS(日本語)配列に慣れておられる方がわざわざ乗り換えるようなキーボードではなかったですね。
打鍵感は可もなく不可もない印象で、よくあるノートPCのキーボードと同じような使い勝手で、私は好きでしたね。ただ、US配列がちょっと微妙に感じたので使わなくなりました。
もうひとつArteckのキーボードがありますが、デザインが若干違う2.4GHz無線タイプのものですね。こちらは日本語が発売されていて価格も相当安いです。
iClever IC-DK01との比較
非常に構成やデザインが近いIC-DK01は、Arteck HW305よりも高機能で良いなと思ってしばらく使っていました。
IC-DK01はUSとJIS配列のハイブリットで2.4GHz無線とBluetoothで合計3台を同時ペアリングも可能。
そのほかのデザイン(キーのくぼみなど)は非常に近くて、作っている所はほとんど同じなのでは?と感じていました。
しかし、打鍵感については個人的にArteck HW305のほうが好きですね。iClever IC-DK01は私にはキーが硬くて重かったですね。
打鍵感は好みの問題なので、重めのキータッチが好きな方はIC-DK01がのほうがおすすめだったりもします。超高機能ですべて詰め込んだキーボードですね。
ただし、純粋にロジクールMX Keys Miniの打鍵感を完コピしてきたArteck HW305の良さが光ります。
MX Keys Miniとの比較
現状、私の中の結論として「パンタグラフ方式キーボードで一番良い!」と感じているのはロジクールMX Keys Miniです。
薄型だけど非常に良い打鍵感や高い質感、手をかざすと光るバックライトにロジクールの独自技術(LogiFlowなど)、マルチペアリングなど超多機能。
圧倒的価格差があるので、当然あらゆる点でMX Keys Miniが上です。つまり薄型キーボードに1万円以上出しても良い方には私的に一番おすすめなのです。
このMX Keys Miniから質感とロジクールの独自技術を取り払い、価格を5分の1くらいに削減したのがArteck HW305です。
キーボードに求めるものによりベストは変わってきますが、薄くて程よい打鍵感のあるコスパの良い2.4GHz無線キーボードならArteck HW305はアリです。
マルチペアリングキーボードでコスパが良いのはEwin製
HW305はWindows向けでしたが、MacやiPadに接続できるマルチペアリングキーボードなら「Ewin」のBluetooth+2.4GHz無線キーボードも結構おすすめです。
値段帯2,500円くらいと安めで、打鍵感は軽めで疲れにくく最大4台まで切り替えができるモデルです。
まとめ
総合的にはロジクール MX Keys Miniの質感や機能をそぎ落として価格を抑え、打鍵感を忠実に再現したUSB子機接続の無線コンパクトキーボードです。
特にWindowsで使うなら結構おすすめで、薄型のキーボードがお好きで「キーボードに1万円も出したくないけどそれなりの物が良い!」という方にピッタリですね。
キータッチが軽すぎず重すぎない(MX Keys再現)ので、タイピングにストレスがないです。USB子機での安定した接続もWindowsでは重要だとも感じます。
最近は数台のPCでキーボードとマウスを入れ替える際に、USBハブに子機を挿して直接付け替えて利用しています。
デザインが抜群に良いわけでもないのですが、実用性重視ならかなりアリなキーボードです。
キーボードにガッツリお金をかけてもいいならロジクール MX Keys Miniをおすすめしますけども、そこまでは不要かなと感じられるならArteck HW305はいいですよ。
さらにフルサイズ版のHW305-3も出していて、こちらは廉価版MX Keys(KX800)ですね。